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Channel: 戸隠ノート
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戸隠が大山桜の名所に!?

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こんにちは。いよいよゴールデンウィークに突入ですね。皆さまいかがお過ごしでしょうか? 標高1200mの戸隠高原ではミズバショウの花がまもなく見頃を迎え、これから二輪草にカタクリ、そして新緑が楽しめる、最高のシーズンです。 戸隠牧場のオオヤマザクラの古木の見頃は5月中旬頃(写真は昨年のもの)。開花が楽しみですね 先日、4月19日にはこのオオヤマザクラの実生を種木として植樹するイベントがありました。 一昨年から始まった「戸隠大山桜プロジェクト実行委員会」による5ヶ年計画で、戸隠高原を大山桜の名所に育てようと 5年間で500本の植樹を行う計画です!1本1万円でオーナーを募集し、毎年春と秋に植樹を実施します。 お手植えできない方は委託していただき、記念のネームプレートをかけさせていただきます。 実行委員長はご存知、山の庭タンネの里野龍平さん(写真左の青い作業服の方)。 この日は里野さんが育てた6〜7年目の若木25本を、県内外からの参加者15名程でお手植えしました。 7年目ぐらいの桜は、個体差はあるものの、ちょうど花を咲かせるホルモンが整う頃で、来シーズンは花が咲くだろうとのことです。 下界は上天気でしたが、標高1300m近い戸隠牧場は、厚い雲に覆われ、吹く風に手がかじかむような寒さ それでも、皆さん思い思いにお手植えを楽しんでいる姿が印象的でした。 生まれ育った戸隠の地に何かを残したいという年季の入ったご夫婦、戸隠が大好きというご家族、戸隠ファンのグループの30周年に因んで3本植えるというパーティ、愛娘の誕生記念にと、生後6ケ月の赤ちゃんを連れて来てくれた一家... ネームプレートをかけて、記念撮影 皆さまお疲れさまでした! この木が大きくなる頃には子供たちも大人になって、私たちはもういないかもしれません。 戸隠高原の自然がそのままに残され、桜の名所となって更に多くのお客さまに癒しをもたらしてくれますように。 夢とロマンあふれる大山桜プロジェクト、皆さまの応援、よろしくお願い致します! 戸隠キャンプ場は明日5/1〜オープン。戸隠牧場にはもう少し温かくなった6月中旬頃動物達がやって来ます。 こちらもお楽しみに!

「戸隠旬ウォーク」レポート

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こんにちは。たくさんのお客さまがお見えになったGWが過ぎ、これから1ヶ月ほど、新緑が素晴らしい時期を迎える戸隠です。 観光協会の事務局から見える飯縄山の山裾にも新緑が見えるようになりました。この時期の緑のグラデーションには本当に目が奪われ、心癒される彩りです。 さて、今回は5月8日(金)に行われた「第1回戸隠旬ウォーク〜ミズバショウと野鳥のさえずりを楽しむ春の息吹ウォーキング」にスタッフとして参加しましたので、写真とともにご紹介します。 今年からスタートしたウォーキングイベント。「観光コース」ではなく、旬の草花や知られざる絶景をゆっくり歩きながら楽しんでいただきたいと、戸隠の自然を熟知し、ガイド経験も豊富な戸隠登山ガイド組合のガイドの案内で歩くコース設定。初回にも関わらず、県外の方を含む10名のお客さまにご参加いただきました。 この日のガイドは、民宿鳥見亭のご主人、バードウォッチング歴20年以上の吉井一夫さん。 自称「てるてる坊主」とおっしゃる晴れ男。雲が多めではありますがまずまずのお天気に恵まれました。 戸隠森林植物園森のまなびや前を出発し、手始めはみどりが池に泳いでいた水鳥の説明。「小さいカモなので"コガモ"です!」 バリアフリー木道を奥社方面へ。 園内にはたくさんの鳥の巣箱がかけられていますが、鳥のサイズによって穴の大きさが違っているそう。知らなかった! 木の根本に注目!冬の間に雪に埋まっていた部分がネズミ等に皮を齧られてしまっています。こうなると、木は死んでしまうそうです。恐るべき害チュウ... 吉井さんが双眼鏡で何やら見上げています。 ♪ピリピリリ.. 「サンショウクイという鳥です。山椒は小粒でピリリと辛いと言う訳です」 素人には鳥の姿こそ見えませんでしたが、その鳥のさえずりとネーミングの妙が心に残りました! 10分程歩いて入口広場へ出ました。 カタクリ、ヤマエンゴサクの共演。 案内板の脇から再び木道を歩きます。右側に水芭蕉の群生が広がり、おとぎ話のような光景が参加者の皆さんはカメラをパシャパシャ。 水芭蕉の間をチョンチョンと歩くアカハラにも出会いました(残念ながら写真は撮れず)。 「しばらくここでぼーっとしていたいわ」という声も聞かれましたが、今回はウォーキングなので、どんどん行きます。 近くには二輪草も咲き始めていました。二輪草は風味がよく、味噌汁に入れたりもするそうですが、葉っぱがトリカブトと酷似しているので要注意です こちらは富貴草(フッキソウ)。名前がおめでたいので、雑草を防ぐため畑や庭に植える人もいるとか。 行者ニンニクも群生。戸隠森林植物園は国立公園なので、採集はできませんが、お好きな方にはたまらないですね。 木道を離れ、小鳥のこみちへ。杉等の常緑樹も混じる林の中です。 スミレサイシン。川端康成の「牧歌」という随筆にも登場する少し大きなスミレ。低地ではあまり見られない貴重な種です。 そして、キクザキイチゲ。ほのかな紫色がとても上品です。 こちらはカンバの仲間の大木。倒れた幹から樹が生え、こんな形になっています。 昔の人が薪をとるため雪上に出ている部分を切り、切り株から新たな芽が出て成長した樹=「アガリコ」も、戸隠の森の中にはたくさん見られます。 一行は外周の小径へ。 針葉樹の森を抜け、明るくなった林の上で耳を澄ませると「フィーチーチー」という声。 声の主はクロジ。「アカジではないですよ。アオジという鳥はいますが、鳥にアカジはないんです」と吉井さんの明解説が入ります。 ミズバショウの群生地でもあり、ツキノワグマの餌場でもある植物園。クマの通った笹薮やイノシシが土を掘り起こした跡など、野生を感じる道を10分ほど歩きますと、パッと視界が開け、こんな景色が。正体不明の女人の像(向かい合って2体あります)。 小川に架かる橋を渡ると小さなお社が現れました。 天命稲荷です。戸隠最後の修験者と言われる姫野光明師が建立し、伊勢の下宮の御祭神・豊受大神を祀っています。 一節によると、戦国時代にこの地は首塚であり、その生霊を鎮めるためにお社を建てたとか...。 せせらぎに沿って5分程歩くと鏡池が見えて来ました。 鏡池前に到着!戸隠連峰の西岳がくっきり見えて、大山桜も見頃。素晴らしい景色に皆さんから歓声が上がりました ここまで終始平坦な道をゆっくり歩いて1時間15分程。皆さま思い思いに写真を撮ったり、15分の休憩を楽しみました。 帰りは天命稲荷から東へ向う林道を歩きました。 冷たい風が吹き始め、雲行きが怪しくなって来ました。ミズバショウが咲く林の向こうに戸隠山が見える場所を発見! 若干の上り坂で、笹薮が続く単調と思われる道にも、吉井さんの絶妙のガイドが。 戸隠の伝統工芸竹細工に使われるチシマザサ。棹が弓上に曲がっていることから戸隠では「根曲がり竹」と呼ばれ、竹細工の貴重な材料となるため、採取は禁じられています。 一方こちらはクマザサ。熊ではなく隈笹で、冬になると葉が隈取りされたようになります。葉の裏に毛が生えています。 高台園地の下の小高い丘に到着、ゴジュウカラやキビタキのさえずりをききながら、みどりが池まで下っていきました。 ミズバショウとリュウキンカが池をきれいに彩っていました。 集合場所の八十二森のまなびや前に到着したところでぽつぽつと雨が降って来ました。 奇跡的なタイミング。これも「てるてる坊主」の吉井さんのお力でしょうか 参加者の皆さんからは「ミズバショウがこんなに綺麗だとは知らなかった」 「また次回も参加したい」等嬉しい感想をいただき、何よりも無事開催できたことにほっと安堵して解散しました。 次回は6月13日(金)ミツガシワの群生と出会う池めぐりウォークです。 多勢の皆さまのご参加お待ちしております!

春の花めぐり越水さんぽ。

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                          山の庭タンネ前庭のカタクリ こんにちは。飯縄山の雪が消え、芽に若葉、風薫る五月となりました。 山野草や野鳥好きの方には最高のシーズン。ウォーキングイベントも多い時期です。 ということで、今回は5月14日(水)に開催した戸隠さんぽ隊「越水さんぽ」の様子を報告致します。 ちょうど1年前に結成した戸隠さんぽ隊。今年もファミリーでおさんぽできるコースをイラストマップにするため、3回計画で地区内を歩く予定です。 今回は戸隠・飯綱地区にお住まいの3組の親子が集まってくださいました。スタートは戸隠森林植物園駐車場。 幸先良く植物園の駐車場入口の大山桜は満開 意外と知られていませんが、長野県指定「小鳥の森」石碑の奥に仏像(万霊供養の塔)が立っています。 道路を渡り、越水ヶ原へ。ウグイスの鳴き声がさかんに聴こえます。 稚児の塔を通過。 「妻にきた男からの艶文を、字の読めない夫に代わって読んだ養子の子供が、夫婦仲が壊れることを心配してただの手紙のように読んだ」と書いてあります。この塔の意味を子供に説明するのは難しいですね 次に、公明院に立寄り、飯綱権現石像、日本六十六州一の宮、釈長明火定の地の石碑等を見学。戸隠信仰の歴史に思いを馳せた後、境内のカタクリ群生地へ。 木漏れ日差すカタクリの苑。この時期にしか出会えない奇跡のような風景です かつて越後からの参拝の道であった旧越後道男道を歩きます。 越水ヶ原はスキー場へ向うメイン道路は舗装路なので、おさんぽには旧道がよいかと思って選んだ道ですが...小さなお子さまを連れて歩くのは難しいかなと、ちょっと反省…。そもそもここはかつて女性が通ることのできなかった男道。今も女性一人で歩くのは控えた方が良さそうです(緑が茂ると薄暗いかもしれません)。 一休みできるベンチスポットは要チェック! 「女人結界の碑」を経て、山の庭タンネへ。ここまで大人だけだと30分の道のりを約1時間かけて到着です。満開のカタクリを見ながら休憩。宿のご主人との会話も楽しみました。 シラネアオイも優雅な姿を見せていました。 今日参加してくれたお子さんは皆1歳児。お昼が近づき、眠気もやって来る頃 ... コース後半全部を歩くのは難しくとも、せっかくの機会なので、もうひと頑張りしてもらうことに。 戸隠山の絶景に励まされて再出発です! タンネから100メートルほど北へ歩くと、せせらぎの小径の入口があります。 戸隠スキー場の第4駐車場へ至る緩やかな斜面には幅2メートルぐらいの木道が整備されています。 紫色のミヤマスミレが可憐な花を咲かせていました。 10分ほど歩くと、ぼーっと佇むのにちょうどよい木陰が現れ、ベンチも2ヶ所にありました。 一人のお子さんがママの抱っこで寝てしまったので、スキー場第4駐車場からは車移動に。 最終ポイント、白樺荘の水芭蕉園へ。車で3分、歩けば30分弱の道のりです。 妖精のような白い姿と、甘い香り。しばし、現実を忘れて白い妖精と、リュウキンカや二輪草の群生に心を潤しました。 今回は、やむを得ず一部車を使いましたが、予定通り12時前に植物園駐車場へリターン。 イラストマップ化するにあたって、今回のコースは「親子で歩ける」に注釈付となりそうですが、 貴重な体験となりました。参加してくださったママさん達、どうもありがとうございました! 次回は6月18日(水)。大久保〜野鳥の里ペンション村を歩きます。 初めてのご参加も大歓迎です!

蕎麦とスイーツを楽しむ戸隠日和。

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こんにちは。一雨ごとに草が伸び、樹々の緑が濃くなる戸隠です。 今回は食いしん坊レポート。先月(4月)にバードライン沿い、戸隠そば博物館の並びにオープンした蕎麦切茶房 戸隠日和さんのおいしいものをご紹介します 取材に伺った日はあいにく曇りがちでしたが、お天気が良ければ右手に戸隠連峰、左手に雪渓の北アルプスが望める眺望抜群の立地です。 店内はエントランスから客席までバリアフリー。車椅子用のトイレも完備されています。 柔らかな灯りで落ち着ける雰囲気。客席はテーブル席とお座敷併せて約50席。 おすすめメニューが黒板に書かれているのも、素敵ですね。 メニューも全て手描きでほのぼのした雰囲気。ご主人の山口茂さんの娘さんのアイディアだそうです。 さぁ、お待たせしました! ご主人に「おすすめのメニューを」とお願いして運ばれてきたのはこちら。 女性客に人気だという「日和そば」(税込み1,188円)です。 冷たいお蕎麦の上に、素揚げした旬の野菜と信濃地鶏のササミ。汁をかけていただきます。 お蕎麦はモチモチとした食感で汁とよく絡み、信濃地鶏や野菜との相性も抜群! 一皿食べると満腹に。おいしくお腹いっぱいになり、ヘルシー感もある。女性に人気なのもうなずけます。 ご主人にPRポイントを尋ねると、「自家栽培のお蕎麦と、スイーツです」 蕎麦は戸隠内にある農場で、ご主人自らが種まきから収穫まで手がけているというので驚きです。 蕎麦の挽き方にもこだわり、実の中心部よりも外側の部分を多めに使い、石臼で割ってから挽いている(挽きぐるみ)そう。 そうすることで、蕎麦の風味が引き立ち、モチモチ感が出るそうです。麺に少し茶色っぽいものが混ざっているのはこのためだったのか、と納得しました。 夏から秋にかけては戸隠の野菜がおいしい時期。「旬の戸隠野菜もふんだんに使っていきたい」と話してくださいました。 そして、黒板に「当店一番人気!」と書かれたスイーツを別腹で頂きます そばぷりん(324円)。一口含むとそばの風味がふんわり広がり、幸せな気分に そば茶を使って仕上げた逸品は、口コミで人気拡大中!ですが、テイクアウトはできないそう。来店した方だけが味わえる贅沢です。 スイーツを担当しているのは、娘さんの安原奈緒さん。実家のご両親がお店をオープンするということで、会社を辞められたそう。飲食店で働いた経験を生かしつつ、抜群のセンスでご両親を支えています。 「撮影用に」とかわいらしいケーキも運んでくださいました。レアチーズケーキ(486円)。 あまりにもおいしそうなので、ちゃっかりお味見させていただきましたふわふわのチーズと甘酸っぱいブルーベリージャムのハーモニーが絶妙でした♪ 家族経営の温かい雰囲気が心地よい、また訪れたくなる「戸隠日和」でした。 左から山口茂さん・道子さんご夫婦、娘さんの安原奈緒さん。

戸隠山のてっぺんで。

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こんにちは。梅雨空の下、草木が著しく成長する季節となりました。 梅雨の晴れ間には田畑の雑草を刈る刈り払い機の音が鳴り響く季節でもあります。草や害虫と葛藤しながら、大自然の中に住まわせていただいていることを実感する日々です。 さて、去る6月3日、戸隠地区山岳遭難防止対策協議会で、高妻山・戸隠(表)山・黒姫山・飯縄山・西岳の登山道調査を実施されました。学生時代以来10年のブランクがある私でしたが、観光協会に勤めさせていただいている以上は一度は登っておきたいと、意を決して戸隠山の調査に同行させていただきました。 登山道の詳細等について、初めて登った私がレポートをすることはできませんが、大変心に残る経験だったので、記録として残させていただきたいと思います。 戸隠神社奥社からの急登。一気に400メートルぐらい登ります。 道中にはこんな落とし物もあります。猿の糞。踏むと厄介なので要注意! 五十間長屋で最初の休憩 当日は暑くもなく、寒くもない、まずまずの登山日和でしたが、山頂から見えるという富士山や北アルプスは雲に隠れていました。その分、足元に見える戸隠の森の緑が素晴らしく、蟻の塔渡りから振り返って見えた鏡池のきらめきなどが心に刻まれました。 シラネアオイ。庭で咲くものより、色が濃いようでした。 「木曽路はすべて山の中にある」とは島崎藤村の名言ですが、「戸隠はすべて緑の中にある」ということをつくづく感じました。これだけの緑に包まれた、標高の高い土地に、数百年の歴史ある御師集落があり、農村地帯があり、心やさしい人々が暮らしている戸隠。「天空の城ラピュタ」のように奇跡的な場所だなと、戸隠山のてっぺんで、そんなことを思いました。 百間長屋 修験者が窟に籠もり、いろいろな術を身に付けるべく修行した山であることも、これまでは「遠い昔の話」としか思えませんでしが、実際に登ってみるとその跡を見ることもでき、「生の歴史」を感じることができました。 また、山岳レスキュー隊の皆さんの登山者の安全を守るための地道な活動、プロ意識に触れ、大変勉強になりました。 戸隠スキー場のある瑪瑙山方向。 蟻の塔渡り(山頂方向) 蟻の塔渡り(鏡池方向) 登山道入口からの40分の急登、蟻の塔渡りの断崖絶壁は言うまでもなく、九頭龍山から滑滝までは残雪もあり、大変足元が悪い状態でした。また、不動滝・滑滝は「登山道」というイメージからはほど遠く、「ここ通るの?」と疑いたくなるような沢の上を下ります。 八方睨み 日本百名山 高妻山 八方睨みより少々下ったところにある山頂標識。地味な感じなので危うく通り過ぎそうになりました。 九頭龍山山頂。あいにく視界不良でしたが、ここで昼食休憩。おにぎりを食べている間に額をアブに刺されました。 水墨画を見ているような絶景。 一不動避難小屋。宿泊は禁止。急な雨や雷の際にエスケープすることができます。 残雪残る斜面から滑滝へ。ロープを持っていても危険です。 氷清水。まさに「生き返る」おいしさ!。ペットボトルに入れて家に持り帰り、自宅で飲んでも格別においしかったです。 帯岩。鎖が切れていて、補修しながら進みました。後ろ(下)を見ずにカニ歩きです。 危険な箇所を全てクリアして、迎えてくれた二輪草の群生には本当に癒されました。 登山道入口から約6時間。戸隠牧場に到着! とはいえ、花や景色を愛でる「トレッキング」を楽しむ山ではありません。 登山を検討している方は、必ず「登山計画書」を提出し、戸隠山をよく知っている人と一緒に登ることをお薦めします。 また、終始頭の回りをアブが飛び交い、油断すると刺されますので虫除け対策(ハッカ油がよく効きます!)をお忘れなく。

戸隠旬ウォーク・新緑の池めぐりレポート

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こんにちは。梅雨の前半戦はまとまった雨量がない戸隠。お百姓さんたちは空を見上げては畑に出る忙しい時期です。 さて、今回は6月13日(金)に行われた第2回戸隠旬ウォークのレポート。 前日は夜まで荒れ模様で開催も危ぶまれましたが、集まった14名のお客さまが晴れ男・晴れ女のだったのか、無事開催となりました。 本日のガイドは山の庭 タンネの二代目・里野晋吾さん。越水生まれ越水育ち、あるときは料理人、あるときは山岳レスキュー隊員、さわやかな笑顔が印象的なジェントルマンです。 戸隠キャンプ場ウェルカムハウスで顔合わせをし、タンネ特製のお弁当を各自リュックに詰め込み、出発です! キャンプ場入口南側の駐車場から、念仏池へ。 その昔、高妻山を登った親鸞上人が発見し、「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」と念仏を唱えるとこれに応えるように池底の砂が噴き上がり、声を低くすれば勢いが弱まることからその名を付けられたという念仏池。 夏が近づくにつれ藻が増えていきますが、非常に透明度が高く、冷たい湧水です。 「みなさんでジャンプしてみましょう」ということで、里野さんの発声で14名+スタッフ3名がドシーン! 池の底から噴き上がる水に、皆さんから感嘆の声が上がりました。 念仏池を後に、一行は県道36号線に沿って種池を目指します。戸隠牧場を通って山側から入るコースも検討していましたが、前夜の雨で足下が悪いということでコース変更。それにしても雨上がりの緑は、一層鮮やかさを増し、目の保養になります。耳にはエゾハルゼミの声がシャワーのように降り注ぎます。 ゆっくり15分ほど歩いて市町村境界の大橋に到着。ここから先は上水内郡信濃町になります。ここから大橋林道を経由した黒姫山登山道(新道)があります。 さらに3分ほどで黒姫西登山道入口に到着。 足下は多少ぬかるんでいますが、登山道はしっかり刈り払いされていて、歩きやすくなっていました。 この道を通るのは一昨年12月の雪乞い祭りのお水取り以来2回目でしたが、雪も寒さもなく、新緑の山を歩くのは本当に清々しいです♪ 15分ほどで種池の畔に到着。里野さんから取水口も出口もないのに枯れない池であり、古来この池の水を汲んで雨乞いの神事が行われて来たことが説明されました。種池の主といわれるのが「一かん龍王」で、戸隠神社奥社参道の入口にこの龍王を祀った祠があります。ちなみに毎年6月中旬の巳の日に種池祭が行われ、種池と奥社の祠で祝詞があげられますが、今年は6月16日に行われました。 皆さんが盛んにレンズを向けているのは....? モリアオガエルの卵が入っている泡巣でしたよく見るとかなり高い所の枝にも泡が付いていてビックリ! 既にオタマジャクシもたくさん泳いでいました。 種池は「生態系の豊かさ」を感じる場所でした。たくさんの動植物が共生しているエネルギーに満ちた池です。 丸っこい葉っぱで白い花が咲くヤブデマリ。 お茶で生菓子をいただく時に使うクロモジの若木。 皆さん思い思いに写真撮影を楽しんだり、水分補給をした後、次なる目的地「古池」へ向います。 笹が繁茂する道ですが、よく見ると、小さな花を咲かせた草があります。 ズダヤクシュ。「喘息薬種」と書き、読んで字の如く種子が喘息に効くことからこの名が付いたそうです。 10分ほど歩くと古池に到着! 穏やかな黒姫山と静かな池を前に、「うわ〜きれいー」、「いいところだねー」と皆さんから感嘆の声が上がりました。 古池は農業用のため池として作られた人口池、この辺りも戸隠高原と同様、鉄分が多く含まれる土壌で、水門付近には赤い錆が見られました。 古池の周囲は木道が整備されていて、気持ちよく歩くことができます。 池の西側にある湿地にはミズバショウの群落がありました。残念ながら木道が傷んでいて奥まで入れませんでしたが、アヤメも群生していて、とても眺めのいいところでした。やはりミズバショウの見頃も戸隠より1週間程遅いそうなので、戸隠で見逃した方はどうぞこちらへ ジブリ映画に出て来そうな祠。何をお祀りしているのでしょうか? 木道の両脇には多様な花が咲き、お花が好きな参加者の方は、感激して立ち止まってはパシャリ(私もそのひとり)。 ベニバナイチヤクソウの群落。 レンゲツツジ。戸隠では見頃を過ぎましたが、古池では1週間程遅く見頃になるようです。 ユリ科のナルコユリ(中央の1本立っている茎)。7月頃鳴子のような花を咲かせます。 そして、今回のツアーの目玉でもあったミツガシワの群生地。 例年6月中旬が見頃となるミツガシワですが、今年は開花が1週間程早く、白い花は既に落ち、実だけになっていました。残念 落ち葉の中からニョキっと顔を出しているのはギンリョウソウ。葉緑素はなく、根から養分を摂る腐性植物です。 花を楽しみながら古池を一周して戻ってくると、水面を一列になって泳ぐカルガモの親子に遭遇。意外とスピーディーなので写真では撮れませんでしたが、とても癒される光景でした 池の畔の芝生の上でランチタイム♪雨雲の動きが活発で不安定な空模様でしたが、お弁当を広げる頃には運良く青空も出てきました 本日のガイド里野さん自らが作った山菜たっぷりヘルシー弁当! ウドとシラスのきんぴらに、フキの煮物、メインはノアザミの牛肉巻き。山菜には出汁がよくしみ込んでいて苦みは少なく、とても食べやすく、皆さん「おいしい」といいながら食べていました 静かでゆっくりと時間が流れる古池で、優雅なランチタイムを堪能したところで帰路につきました。 往路も行きと同じ道なのでとても早く感じましたが、足はいい具合に疲れ、普段運動不足の方にとってはよい運動になったようです。 13時半過ぎに戸隠キャンプ場入口に到着。皆さま怪我もなく、楽しんでいただけたようです。 次回は7/25(金)鏡池と不動尊磨崖岩を巡る涼感ウォーキング。戸隠の知られざるパワースポットを訪ねます! ご興味のある方はぜひお申し込みください。

手づくりを楽しむ山の暮らし(2)

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こんにちは。夏至を過ぎ、そばの花が満開となり、そろそろ葉タバコの花が咲きそうな戸隠です。今年はマイマイガの幼虫が大量発生し、一部の山では笹の花が咲くなど、自然界では節目の年となっているようです。笹の花は約60年周期で開花し、その後笹薮は枯れ、同じ場所には二度と生えて来ないそうです。山で暮らしていると、自然の恩恵とともに、その不思議や厳しさを肌で感じることができます。 ということで、今回は山の恵み、竹にまつわるお話です。 6月のある土曜日、戸隠地区の南端、裾花川の左岸にある炭焼き釜で、竹炭の炭焼きが行われました。 主催者は裾花川右岸の下祖山地区を中心に活動している「下祖山ホタルの会」羽田静男さん。 竹林の間に、ドラム缶でできた炭焼き釜が2つ。10年程前にホタルの会の活動の一環として、長野市の補助金を得て作ったそうです。 過疎化が進む里山の竹林を活用して竹炭をつくり、できた炭はホタルの水路に入れて水質浄化に役立て、地区のバザーで販売することで地域の活性化にもつながればと、地道な活動を続けていらっしゃいます。 年に何度か炭焼きをするそうですが、毎年6月には淡竹の竹の子採りと竹の子汁もセットで楽しめるということで、私も5歳と2歳の子どもを連れて参加させていただきました。 釜の中に50cmほどに切り揃えた竹を並べ、点火してから約3時間、釜の中の温度を80度に保ちます。温度が安定するまでは扇風機や内輪で扇いで火力を強くする作業が欠かせません。 もくもくとよい調子で煙が上ってくると、竹の子汁づくりも始まりました。 まずは、皮剝き。先端から下に向って包丁で切り込みを入れると、簡単に剥くことができます。 次に食べやすい大きさに切ります。 そして洗って鍋に入れ、1回茹でこぼしてアクを抜き、サバ缶(水煮)とともに煮ます。 仕上げに味噌を融けば出来上がり!簡単ですが、この時季しか食べられない、長野ならではの郷土食です。 お汁が出来上がるまでの時間稼ぎ、というわけではありませんが、この日のもうひとつの目的を果たすため、子供を連れてお散歩へ。 炭焼き釜から数百メートル上がったの山の一角に「シンシュウゾウ化石の発掘の地」があるのです。 「貯水池のところに車を停めて、登っていくとお宮があるから、そこを通り過ぎて登って行くとあるよ」といわれ、 勢いで山に入りましたが、特に目印もないので心細く、下の子は怖がって「だっこして〜」.... 林の陰にそれらしいものが見えたときには、大発見をした気分でした 褶曲した地層の中に、「シンシュウゾウ下顎化石 1983.11.6〜12.4発掘」と記されています。 発掘したのは当時戸隠小学校の5年生!こんな山の上で、よく発掘したなぁと、感心するばかりです。 ちなみに、現物は戸隠地質化石博物館に展示されているということで、後日見て来ました。 長野県の天然記念物。300万年前の地層だったと知り、改めて感心! 途中で竹の子など取りながら、再び炭焼き釜まで戻ってくると、ちょうどお昼。 アツアツの竹の子汁をいただきました!味噌汁が苦手で普段はあまり食べないお姉ちゃんが、お代わりをして食べたほど、おいしかったです! (子ども達は竹の子ではなく、サバの身を喜んで食べていましたが) 竹炭の方はこの後3時間ほど加熱して、消火。 一晩冷まして、翌日、釜の蓋を開けてみると.... 黒光りした竹炭が現れました! 羽田さんいわく「竹炭同士を重ねたときに、カラカラと締まった音がすれば、上出来」だそう。今回焼き上がった竹炭はとてもいい音がしましたので大成功ということです。 水洗いして炊飯器に入れて炊くのもよし、布袋に入れてお風呂に入れれば遠赤外線効果。トイレや押し入れの脱臭、除湿効果もある万能選手です。 我が家では竹かごに入れて机の上に置いてみると、とてもいい感じ♪散らかっていた机上を整理したくなり、勢いで掃除をしてスッキリこれも竹炭の効果かもしれません!

戸隠夏花図鑑

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こんにちは。台風8号が去り、久しぶりに現れた戸隠連峰。緑が一層濃くなったように感じます。 台風の被害に遭われた地域の方々に心からお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復旧をお祈り申し上げます。 さて、戸隠スキー場の越水ゲレンデの夏のシンボル・ヤナギランが開花したと聞きつけ、早速見に行って来ました。 ゲレンデの一部(フランススキー学校横)はマレットゴルフ場になっていますが、その傍らから少し登って行くと、「お花畑」のような草原が広がっています。 里でもよく見かけるウツボグザ。ヒョウモンチョウの一種と思われるチョウが盛んに蜜を吸っていました。 夏に花穂は枯れ、「夏枯草(かこそう)」として利尿薬にも使われるそうです。 白い花はカラマツソウ。よく見ると線香花火のような糸状の花です。 ヤマオダマキはこれからが見頃。一輪だけ咲いていました。 足下にスミレより少し大きい、かわいらしい花を発見! 図鑑で調べたところ白山風露(ハクサンフウロ)のようです。いかにも涼しげな名前ですね 5分ほど登って、ようやく本命のヤナギランの群生地に到着。 風が強いにも関わらず、じっと離れようとしないシジミチョウがかわいい ヤナギランは、まだまだ咲き始め。これから8月上旬頃まで楽しめそうです。 夏の花見頃とともに、夏野菜の旬ももうすぐです! 先日、長野市民新聞でも取り上げられましたが、戸隠の高原野菜の通販「戸隠旬もの便り」がいよいよ今月下旬から販売スタートします。 お百姓さんたちが、手塩にかけて育てた旬の野菜は「紫峰の里 旬野菜セット」として、ご家庭にお届けします。 この「紫峰の里」とは、戸隠高原の別称。 山並みに夕陽が隠れ、夜の静寂が訪れる前の一瞬、高原の周囲の霊峰が紫色に輝くといわれます。 この輝きを受けて育った瑞々しく、滋味深い野菜。 現在、ご予約承り中です! お中元代わりにお野菜をお届けするというのもいいですね

続・戸隠の手しごと。

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こんにちは。戸隠観光案内所のある宝光社地区は、標高1100m。土用間近とはいえ、市街地に比べ過ごしやすい気温と湿度を保っています。 さて、今回は続・戸隠の手しごと。戸隠の根曲がり竹細工については昨年1月のブログ「戸隠の手しごと」で少しご紹介しましたが、中社の井上竹細工店の三代目・井上栄一さんの作品展がお隣小川村で行われているということで、山を越えて出かけて参りました。 会場はふるさとランド小川(小川村郷土歴史館)。 移築復元された旧長野県知事公舎の隣にギャラリーがあります(写真右奥)。 小川村は長野県内で7町村が加盟する「日本で最も美しい村」連合の一村。戸隠から鬼無里を抜けて小川村の中心部へ来る道中も、北アルプスのビューポイントや高山寺の三重塔、美しい田園風景を見ることができました。最近は都市部から移住する若い人達が増えているとか。戸隠でも見習うべき点がありそうですが、それはまた別の機会に。 スリッパに履き替えて、「手仕事展」へ。 戸隠の根曲竹細工は長野県の伝統工芸品に指定される「信州竹細工」のひとつ。戸隠に自生する根曲がり竹を切り出し、細かく切り、編み込んで作品を仕上げるまでひとりの職人が一貫して行います。 今回は、小川村教育委員会の企画でそんな「手仕事」の温かみが伝わる井上さんの作品60点程が展示販売されています。 中社の竹細工師の三代目として生まれた井上栄一さんは今年還暦。 サラリーマン時代を経て、30年程前から竹細工を始められました。山が好きでフットワークが軽い井上さんは、戸隠地区山岳遭難対策協議会の山岳レスキュー隊員としても活躍されています。 この日、井上さんがお上手だと評判のそばざるはすでに売り切れていましたが、茶盆かご、カバンかご、とうじかごなど籠を中心とした作品が並んでいました。 30年の経験がある井上さんでも、まだまだ修業中だとおっしゃいます。 得手不得手なく何でも作れるように努力しているということです。 最近は、山葡萄細工にも力を入れていらっしゃるとか。 こちらはランプシェード。お部屋がぐっとお洒落な空間になりますね。 こちらは、石鹸かごと言われる小振りのかご。おしぼり置きにしても素敵ですね。 壁には浴衣(竹柄)やうちわ、机上には反物やグリーンが置かれ、涼しげな演出がされていた会場。籠にドライフラワーを飾ったりと、インテリアの勉強にもなる素敵な展示会でした。 ご神体である山から切り出し、全行程を手作業で行う竹細工。そばざるは1日2枚ぐらいしかできません。当然価格も安くはありません(そばざる3,000円前後)。ですが、戸隠の根曲竹は頑丈なので大事に使えば20年、30年と長持ちします。 このポーチ(非売品)は井上さんが20年程前に、古い竹を使って作ったもの。経年変化で竹が飴色になっていて、とてもいい風合いですね。 薄利多売の時代の流れから、戸隠の土産物店でも戸隠以外で作られたものや、外国産のものが売られていることもあります。 山深い戸隠に代々継がれてきた根曲竹細工。 伝統工芸は一度失われてしまえば、再興することは難しく、廃れてしまいます。私たちは後世に何を残していくのか。何を捨てるのか。 竹細工職人の数が数える程になり、存続が危ぶまれている戸隠竹細工。戸隠そばを食べることも、間接的な応援になりますね。

戸隠さんぽ隊〜鏡池ソラヨガ〜

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こんにちは。梅雨が明け、緑は一層濃くなり、鳥のさえずりも高らかに聴こえてきます。日差しは強いですが、じっとしていて汗ばむということはないので、都会から来られた方には、天国のような戸隠です 今回は、そんな戸隠を象徴する鏡池で7月23日に行った第3回戸隠さんぽ隊・鏡池ソラヨガのレポートです。 子供と一緒に歩ける戸隠のおさんぽコースを歩きながら発掘し、イラストマップをつくるという「戸隠さんぽ隊」の活動もいよいよ大詰め。 今回は、鏡池周辺のおさんぽと併せて、日頃の仕事や子育て疲れを癒していただこうと、ヨガをセットで企画しました。 インストラクターは長野市在住、STUDIO yukey主催の渡辺由紀子さん。 4年前から青空の下で行うヨガ「ソラヨガ」を始め、最近は県内各地でイベントを行うなど、アクティブに活躍されています。 戸隠が大好きで、「鏡池の前でヨガをすると気持ち良いよー」というお話を以前から伺っていたご縁で、今回講師としてお招きしました。 戸隠さんぽ隊のレギュラーメンバー2組(親子)に加え、長野市内外から10名の方が参加。お子守りスタッフ2名と、地元のケーブルテレビのカメラも入り、なかなかの賑わいになりました。 お子さんたちは、いつもと違う状況に、なかなかママから離れませんでしたが、こんな光景もかわいいですね。 青空の下で日光を浴びながら、自然と一体化することが、ソラヨガの醍醐味。 鳥の囀り、虫の羽音、地面の温かさ...そいうったものを感じながら、呼吸に集中することで、心が解き放たれます。 私も、少しの時間でしたが、芝生の上に横になり、太陽を見上げ、大地のエネルギーを全身で感じることができました。 標高1150メートルの鏡池でも夏日となったこの日は、30分もすると、じんわり汗をかき、体のなかの悪いものが解毒されたようで、皆さんスッキリ素敵な表情になりました! ピカピカになったご一行。お次は戸隠さんぽ隊として、鏡池の周囲の森をぐるりおさんぽです。 若干雲はかかっていましたが、池の畔に立つと、写真を撮らずにはいられません。 鏡池を含む戸隠高原は上信越高原国立公園。国民の共有財産を守るため、ルールは守りましょう。そして、自然動物も生息していますので、一人歩きは禁物。熊鈴、ラジオなどを携帯することが推奨されています。 木漏れ日が差し、野鳥さえずる森の中を進んでいくと、階段があり、わくわくするような雰囲気 木道の上を進んでいくと、ガールたちの心をつかむ撮影スポットがあった様子。雪融け水のせせらぎです。 15分ほど歩いて天命稲荷に到着。 せっかくなので、戸隠森林植物園との境に立つ、女性修験者(?)の像も見ていきましょう。 南北に2体あり、植物園側の方は、少し小首をかしげているようで、癒し系です。 天命稲荷から戻って来たところで、さんぽ隊レギュラーメンバーのおチビさん達と合流。 1歳半のお子様を連れながら、毎回おさんぽに参加してくれた2組のママさん、本当にありがとう! この先の、もうひとつの撮影スポット、鏡池へ注ぐ小川。 あまりにも素晴らしいロケーションに、橋の上でヨガのポーズをして撮影するガールもいましたよ ここから5分ほど緩い坂道を登っていくと、ゴールです。 最後は、Studio yukeyオリジナル信州山の日記念「山のポーズ」。今年から、7月の第4日曜(2014年は7/27)が長野県「信州山の日」に制定されました。 皆さん、お疲れさまでした!

戸隠旬ウォークレポート3・不動尊磨崖仏&鏡池

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暑中お見舞い申し上げます。先週末は戸隠でも猛暑となりましたが、その後一気にクールダウン。おかげさまで布団をかけてぐっすり眠れます。 さて、今回は7月25日(金)に行われた第3回戸隠旬ウォーク「鏡池と不動尊磨崖仏をめぐる涼感ウォーキング」のご報告です。 この日のガイドは戸隠登山ガイド組合の組合長・ペンションピオレの吉本照久さん。 集まったお客さまは県内外から17名!戸隠森林植物園森のまなびや前で軽く準備体操を行い、出発です。 7月終わりの植物園では今が盛りと草木が生い茂り、薄暗い場所もありますが、ニワトコの赤い実や、ヨツバヒヨドリ、シモツケソウやノカンボクなどが見られます。 立ち止まって見ればこんな可憐な花も...シキンカラマツ(写りが悪くてスミマセン)。 ベテランガイドの吉本さん。雪深い北信地域ならではのあがりこ型の樹の説明もとてもわかりやすいです 冬に樹を切る意味は、(樹の水分が少ないだけでなく)雪上だと運び出すのに好都合だという説明に納得! 植物園内を20分程歩いて鏡池の入口の天命稲荷まで来ました。 天命稲荷は戸隠最後の修験者といわれる姫野公明女師(1898ー1970)が建てたお宮。公明師は稀に見る霊媒能力の持ち主で、戸隠山で数々の修業をされ、越水に公明院を構えられました。霊告により戸隠山三十三窟のうち三十一窟(九頭龍社・奥社を除く)を探し出して復興(岩壁のわずかな窪みに石祠を奉納)したのが、最大の事績といわれています。この天命稲荷があった場所も、霊告により見つかった1200年前の人塚ということで、天命により豊受大神を祀ったことが名前の由来だそうです。ちなみに、3月の春分と9月の秋分の彼岸には、日の出が飯縄山・怪無山・天命稲荷を一直線に結ぶそうです。 そんなスピリチュアルスポットを後に、鏡池の外周から不動尊を目指します。 歩き始めて30分、鏡池との分岐点「不動尊まで60分」の道標に到着。水分補給をした後、少し急な山道を登っていきます。 広葉樹と針葉樹(杉)が混在する山道を15分程登ったところでピークに到達。木造の古い小屋(遥拝小屋)でひと休み。 こんどは谷を下ります。しばらく行くと、右手に少し開けた空間が現れました。 この辺りは約500年前、真言宗系のお寺(西光寺)があった場所。西光寺は主に西岳を中心に修業をしていた山伏の拠点で、 その後、真言宗と天台系の顕光寺(現在の奥社、中社、宝光社)の間に激しい争いがあり、西光寺は焼滅・亡滅したそうです。 そんな歴史に思いを馳せた後は、不動沢(不動尊が立つ沢)へ向け最後の下りに突入です。 左側は崖なので、よく気をつけて手足を使い、ゆっくりと下っていくと、沢の向こうに不動尊が見えて来ます(トップ写真)。 不動沢沿いの断崖絶壁・頭上4メートルぐらいの岩に彫られたお不動様。想像していたよりは小さく感じましたが、こんな高いところに、どうやって彫像したのか、想像すると奇跡のような仏像です。正確な作者も不詳ですが、江戸時代に創られたものだそうです。 不動尊の真下には沢の水に触れられる水場があり、そこに佇むと周囲とは全く違う涼しい風が吹いていました。 二十年前に不動尊を見て、もう一度見たいと思って参加したという地元の参加者の方は、「来られてよかった〜」とため息混じりに大変喜んでいらっしゃいました。皆さま思い思いに写真撮影等を楽しみ、不動尊に見守られながら山道を戻りました。 お昼を30分程過ぎたところで、鏡池に到着! 西岳・本院岳を眺めながらのお弁当タイム。いつもと同じおにぎりも格別においしく感じました お昼休憩の後は再び、天命稲荷から植物園内の小径を通り抜けてゴールを目指します。 町では猛暑日となったこの日、戸隠でも珍しく汗ばむ陽気となり、うちわを持参していらしたお客さまは大正解! 最後に出会った黄色の「タマガワホトトギス」。 無事、森のまなびや前に戻り、整理体操を行いました。 参加者の方からは「ひとりでは行けない場所なので、参加できてよかった」「ちょうどよい距離と時間だった」など、嬉しいご感想をいただきました。ありがとうございました! 今回のコースはクマさんの棲息地に当たります。行かれる際は単独行動は避け、クマよけの鈴等をご持参ください。 戸隠登山ガイド組合のガイドさんと一緒に歩かれることをお薦めします。

戸隠で気功入門

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こんにちは、雷鳴とともに8月がスタートした戸隠です。宝光社の観光案内所は朝から五社参拝や鏡池へ向うお客さまが絶えません。 お盆を過ぎれば、高原の風は秋の気配に入れ替わります。数えるばかりの短い夏を、充分に楽しみたいものです。 さて、今回は「森の気功教室」のご紹介。今回も鏡池が舞台ですが、この季節は何度でも訪れて深呼吸したいスポットです。 鏡池のほとりのドングリハウス2階で、気功の基礎を教えているのは、戸隠在住10年のフランス人、シルビー・ジャコさん。長く信濃毎日新聞の特約ライターとして活躍し、現在は戸隠観光協会のアドバイザーであります。 気功について何の知識もなく、飛び込んだ私ですが、シルビーさんのアドバイスを受けながら、見よう見まねで体を動かしました。 まずは、準備体操的な動きから。 自分の手足をなでて「自分に触れる」ことや、 体の周りの悪い気を蹴っ飛ばし、自分の中のストレスも外に出す動きなどはわかりやすく、誰にでもできます。 基本姿勢は肩幅に足を開き、下腹部にある丹田(たんでん)に意識を集中し、少しお尻を突き出すような立ち方。この丹田に気を入れ、呼吸することが基本となります。その際、呼吸は軽く口を開けて行います。ヨガを長く続けている私は、どうしても鼻呼吸になってしまい、まず、口の緊張を解くことに気を使ってしまいました。 室内で30分ほどウォーミングアップをした後は、どんぐりハウス横の東屋の前で「ソラ気功」(勝手にネーミング)です。このときも、ほとんど見よう見まねの私。 はたから見れば滑稽でしかない動きだったと思いますが、大地の気を感じながら立ち、太陽や大気の気を体に取り込むための気功の動きは、とても気持ちよかったです。 ちなみに、大地の気を体に取り込む際は、足の湧泉(足底の中心より前方、第二第三指の骨の間にある)を意識して立つこと、 太陽の気を取り入れる際には、手のひらの労宮(第二・第三指の間、拳を握って中指があたる辺り)を意識するそうです。 視界には雄大な戸隠連峰と見渡す限りの森、鳥のさえずり、セミの声。鏡池の周りの緑の色が、雲間から差す陽の光で、七変化する様子が美しく、太陽の気、大地の気をたっぷりと感じることができました。 ツボや経絡についての知識も深いシルビーさん。 そもそも東洋の思想に興味があり、15年ぐらい前からセミナーなどに通い、気功を行うようになったそう。グリーンシーズンには自宅近くの一之鳥居苑地等で行うが多いそうですが、今年からはより多くの人に気功を紹介したいと、鏡池で教室を開くことにしたそうです。 シルビーさん曰く、気功のステップは3段階あります。 まずは「気を増やす」こと。自分を知るということが前提です。 その次に「気を集める」こと。 そして、最終段階として「自分を癒す、人を癒す」ということです。 丸く円を描く動きに意味があるのか、と尋ねると「人間はまるいでしょ。かくかくしていると動きもかたくなっちゃうからよ」とにっこり。その笑顔に癒されました。

戸隠秋花図鑑

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こんにちは。しっとり梅雨のような天候が続いたお盆休みが終わりました。例年お盆を過ぎるとぐっと涼しくなる戸隠ですが、今年は既に立秋(8月7日)とともに秋の気配を感じました。 夜になればコオロギ、スズムシ、キリギリス...コンビニも、居酒屋もない山ですが、エアコンをかけず、虫たちの大合音を聞きながら布団にもぐる暮らしを経験してしまうと、もう都会暮らしはできないなと思う今日この頃です。 さてさて、秋といえばのお花を見たくて、観光案内所の開所前に、戸隠森林植物園に立寄り、みどりが池の周囲を歩いて来ました。 夏休み中は、朝早くから車の交通量が多いですが、9時前の植物園はとても静か。草花に蝶やとんぼが止まるのを眺めていると、時が経つのを忘れてしまいそうです。 こちらは、タチアザミ(キク科)with タテハチョウの仲間たち(中央はクロアゲハ)。 82森のまなびやの向かい側の花壇には、期待通り、マツムシソウ(マツムシソウ科)が咲いていましたwith トンボ(詳細不明)。 まだ咲き始め。例年並みだと9月初め頃まで可憐な花を咲かせそうです。 トップ写真にも載せましたが、この時期、一番といってもいいほど目を引く光景が、ヨツバヒヨドリwith アサギマダラ。 海を渡るチョウとして脚光を浴びているアサギマダラ。この美しい浅葱色の羽根の下に、驚異的なエネルギーを秘めているのかと、見とれてしまいます。 昆虫と植物だけでなく、植物同士のコラボレーションにも注目。 ブナ科の樹に絡むツルアジサイ(ユキノシタ科)。右下の赤はケナシヤブデマリの実。 地味だけれど、よく見るとかわいいノブキ(キク科)。 池の周りを賑やかすのは、シラネセンキュウ(セリ科)。 たとえ日常の合間の短時間でも、自然の中に入る時間は、本当に心が洗われ、癒されるひとときです。 涼しくなって、花を愛でながらの散策にはもってこいの季節。 夏の疲れを癒しに、ぜひお出かけください。

戸隠秋花図鑑(2)

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こんにちは。「涼しくなったね〜」「あっという間に夏が終わって」そんな会話が飛び交う秋のはじめ。 峰の上に雲が立ち、黄金色の稲穂が揺れ、とんぼが舞う戸隠の秋が、私は大好きです。 秋花図鑑第二弾は、バードライン沿い、「そば展望苑」から。 いわずと知れた戸隠連峰のビュースポット。8月中旬から咲き始めたそばの花は、今まさに満開。 間もなく実となり、10月末からの戸隠そば祭りの頃には、おいしいお蕎麦となって再び私たちを喜ばせてくれるでしょう。 お次は戸隠スキー場(越水ゲレンデ)へ。 第2リフトの下の斜面は、一見すると草ぼうぼう...ですが、変に人の手が入っていないのが素晴らしいところ。 少し歩くだけで、多種多様な草花と出会うことができます。 ツリガネニンジン/キキョウ科 アキノキリンソウ/キク科 オヤマリンドウ/リンドウ科 ユウガギク(キク科)とガマ(ガマ科) 奥の方には昔から戸隠の貴重な建築資材となってきた茅(ススキ)の茅場があります。 スキー場の茅場で昨年刈った茅を一部利用して、現在宝光社地区の宿坊旅館で葺き替え工事が行われています。 その様子は次回以降で詳しくお知らせしますね。 スキー場を後にし、高妻通りから戸隠キャンプ場方面へ。緑が少しずつ黄色っぽくなってきました。 キャンプ場の入口付近では、風に遊ぶトンビの声が聴こえました。 キンミズヒキ/バラ科 ノコギリソウ/キク科 ゲンノショウコ/フウロソウ科 締めくくりは、奥社参道・戸隠森林植物園へ。 この花を見ずに秋は迎えられません。 オオシラヒゲソウ/ユキノシタ科 夏の間、あれだけ賑やかだった野鳥たちは、もうどこかへ渡ってしまったのか、森の中はとても静か。 小川のせせらぎの音が、いつも以上に心地よく耳に響きます。 ヤマトリカブト/キンポウゲ科 いつ来ても、そのまま額に入れて持って帰りたいような自然の造形美にあふれている森林植物園。 フラワーアレンジメントをお勉強中の方は、一度、植物園の遊歩道を歩いてみてはいかがでしょうか オオバセンキュウ(セリ科)とキツリフネ(ツリフネソウ科) ツルニンジン/キキョウ科 サラシナショウマ(キンポウゲ科)

戸隠旬ウォークレポート4・戸隠古道一之鳥居〜宝光社

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こんにちは。昨夜は中秋の名月でしたね。戸隠ではよく晴れて、月灯りの下でお団子をいただくことができました ただ、朝晩ぐんと気温が下がるようになりましたので、お出かけの際の服装にはどうぞお気をつけください(という私も風邪をひきました) さて、今回は9月5日(金)に行われた「第4回戸隠旬ウォーク」のご報告です。 当日は小雨模様でしたが、お申込いただいた21名の皆さま全員が、一之鳥居苑地駐車場に集合しました! ガイドは戸隠小舎のご主人でプロスキーヤーの佐々木常念さんと、戸隠牧場で引き馬などもしている村田幸恵さん。 お二人とも戸隠生まれ、戸隠育ちの、ベテランガイドさんです。 準備体操の後、集合写真を撮って、元気に出発です! 人数が多いので、2チームに分かれて歩きます。 私は村田さんチームにお邪魔しました。 一之鳥居苑地からカラマツとアカマツ林を抜け、約5分で戸隠神社一之鳥居跡へ。 戸隠神社の元神領(千石)の入口として、18世紀末に大規模な石の鳥居が建造されましたが、弘化4年(1847)の「善光寺地震」で倒れ、今はその一部が残っています。 その後、明治時代に、奥社から運んだ大木で木造の鳥居が建てられましたが、老朽化して昭和60年(1985)に取り壊されたそうです。 鳥居建設の奉行を努めた中社の極意家(宿坊極意)には大木を乗せて曳いた大ぞりが残り、石の鳥居柱の一部も残っていると、ガイドさんから詳しい説明がありました。 また、この場所には『戸隠古道拓本集印帳』の最初のポイントがあり、拓本をとる参加者もいました。 今回、地元から参加してくださったフランススキー学校の小林校長先生からは、 「おれがこどもの頃にはこの辺に売店が立ってた」という貴重なエピソードもきかれ、往時に思いを馳せることができました。 一之鳥居付近は、最近数少なくなったマツムシソウの群生地でもあります。 神領に入ったとたん、ぽつぽつと雨に出迎えられたご一行。傘をさしながら古道を歩きます。 一之鳥居から奥社までの道標となる丁石(ちょういし)の、はじめの「一丁」。 ちなみに、一丁(町)は約109メートル。宝光社までが43丁(4.7km)、中社までは53丁(5.8km)、中社から奥社までが36丁(4km)です。 一之鳥居から七丁で大久保に到着。 大久保の茶屋の裏山に咲いているこのお花は、フシグロセンノウ。ビビットカラーなので、一見園芸種のように見えますが、在来の山野草だということを、ガイドさんの説明で初めて知りました。 ここは善光寺からの戸隠表参道と、柏原(信濃町)からの戸隠下道が合流する交通の要所。江戸時代にも二軒の茶屋がありましたが、当時は蕎麦ではなく、「力餅」が名物だったそうです。 「こちらへどうぞ」とガイドさんが案内してくれたのは、大久保西の茶屋の主屋の背後にある岩屋。 岩と岩の間に「龍のしっぽ」と呼ばれる穴があり、一説によると戸隠山の九頭龍権現がこの穴を出入りしていたということ。 「岩戸里宮」として、九頭龍権現を祀っているそうです。 私有地なので、参拝される方は、大久保西の茶屋さんに一声かけてお入りください。 九頭龍権現様にご挨拶したところで、効果覿面!?雨がザーザー降ってきました 晴れていれば野鳥や虫の声が聞こえ、山野草も楽しみな遊歩道ですが、傘をさしながら早足で進みました。 祓沢のそば展望苑に到着。 戸隠連峰は霧にかすんでいましたが、一面に広がるそば畑を初めて見たという方は、 「晴れたときにまた来たい」といいながら写真を撮っていました。 祓沢にはその名のとおり、戸隠信仰の修験者達が禊ぎをしたといわれる沢があります。中院道と宝光院道の分岐点を示す道標がありますが、上部には大きくえぐられた跡が。明治の廃仏毀釈で梵字が削られたということです。 「左宝光(院)御宮迄十二丁  徒夫中(院)御宮江通ぬけ」( )は削られています。 祓沢から先は石畳が敷かれ、戸隠の古き佳き時代の面影が残る古道です。 雨脚が強いので、もうひとつのビューポイント・湯之嶺夕陽展望苑はパス。晴れていれば戸隠連峰と北アルプスのパノラマを展望できるので、ぜひまた歩いてみてくださいね。 森の中の道を抜け、舗装路との合流点の先に「熊の石塔」が現れました。 大きな石を組み合わせた五輪塔。熊野信仰の跡だと伝えられています。 熊野古道を歩いたことがあるという参加者の方の話を興味深くききながら、宝光社を目指します。 ひとりでは心細いような鬱蒼とした杉木立の道ですが、「皆で歩けばこわくない」! ギンリョウソウ(銀嶺草)が見事な白い顔を出していました。 雨にも負けず、いろいろな話をしてくれるガイドさん。 こちらの白樺の幹が黒くなっているのは....? 信州では「カンバ」でお盆の迎え火を焚きますが、戸隠では白樺の樹皮を使います。 白樺の樹皮は一度剥がすと再生せずに黒く残ります。幹が黒くなっている白樺があれば、そこは人が入った山という印だということです。 お昼を少し過ぎた頃、戸隠神社宝光社の鳥居に到着! コケや緑が雨に濡れて一層濃く見え、晴れの日とは違った趣でした。 274段あるという石段をゆっくり上っての宝光社参拝は、なんだかとてもご利益がありそうです。 ガイドさんから来年は戸隠神社の式年大祭で、この宝光社の御祭神が御神輿に乗って渡御し、中社の御祭神とご対面するという説明がありました。 「渡御の儀」は平成27年の5月6日。楽しみですね! 参拝を終えて、お腹も空いてきた頃、武井旅館に到着。 雨の中の散策、皆さまお疲れさまでした! 築約300年の宿坊のお座敷でいただく女将さん特製の手打そば。 旬野菜の天麩羅や、煮物もとてもおいしく、雨に濡れた体が一気に癒されました その後、女将さんから家宝の秘仏のお話、茅葺き屋根の葺き替えのお話など、ここでしか聴けない興味深いお話も伺うことができました。 現在、歴史まちづくり法の町並み整備事業が行われている戸隠宝光社・中社地区。 今年、長野市の景観風致建築物にも指定された武井旅館では、茅葺き屋根の葺き替え工事の真っ最中。 お隣、鬼無里と信濃町からの熟練の茅葺き職人の方が来て、7月から工事が始まり、今秋は西側の屋根を葺き替えるそうです。 こちらは、武井家の新たなお宝。 戸隠山の稜線等に咲く希少な高山植物「羽蝶蘭」で、宝光社には咲くはずのないこの花が、なんと、古い屋根の上に咲いていたそうです。 女将さんは、風に運ばれて根付いた貴重な一株を大事に育てたいとおっしゃっていました。 九頭龍権現様の歓待にあった今回のウォーキング。皮肉なことに食事が終わった頃には雨が上がりました 次回の戸隠旬ウォークは10月24日(金)。鬼女紅葉伝説が伝わる柵地区荒倉山塊を歩きます。乞う晴天!

戸隠で乗馬体験

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こんにちは。黄金色の稲穂が実った田んぼでは稲刈りが行われ、小学校では運動会。秋まっさかりの戸隠です。 休日が多い秋はイベントが盛りだくさん。 ですが、小さなお子さんがいるご家庭では、休みの度にお出かけ先に悩む方も多いかと思います。 お仕事の都合で、家族そろって休めないこともありますよね。 我が家もそのパターン 先週末は、家にいればけんかしてばかりの姉弟を解き放つべく、戸隠牧場へ出かけました。 青空の下、キャンプ場と牧場にはファミリーやカップルのお客さまがたくさん。 子供たちは昨夏の「戸隠で夏休み」以来の牧場に、大興奮! 馬の干し草置き場(写真手前)も新設されていて、馬との触れ合いがより楽しめるようになっていました。 馬といえば、今日の目的は乗馬体験 この看板も、目新しい!「チビッコ乗馬」の戸隠乗馬倶楽部はふれあい小動物園から100メートルほど坂を上った所にあります。 子供たちを乗せてくれるのは、ポーラスター(♂6歳、通称ポーくん)。 引き馬をしてくれるのは、前回の旬ウォークにも登場、山岳ガイドでもある村田幸恵さんです。 「足のツメが大きいね」という娘の疑問に、「お馬さんのツメは中指が大きくなったんだよ」と解説してくださっているところ。 (娘)「ツメが伸びたらどうするの?」 (村田さん)「ヤスリで研ぐんだよ」 (娘)「いたくないの?」 (村田さん)「人間のと同じで痛くないよ」 ポーくんの後から馬場に入り、踏み台に乗って、馬の背中へ。 初めてなのに、物怖じせず馬の背中にまたがった娘は、ポーくんと同じ6歳。 ただ、馬の年齢は人間の年に4をかけるということで、人間でいうともう24歳。働き盛りのお兄さんといったところでしょうか。 ゆっくりゆっくり歩いて、一周り約10分。 乗馬中も村田さんが緊張をほぐすおしゃべりをしてくれたようで、終始笑顔の娘。 感想をたずねると「たのしかった」の一言でしたが、貴重な体験だったに違いありません。 弟(2歳9ヶ月)の方は、「こわい、のらない」の一点張りで、ベンチに座って姉の姿をじっと見ていました。 村田さんいわく、男の子は小学生になるまでは9割方の子が乗りたがらないそうです。 性格の問題ではなく、動物としての本能が危険を伝えているのか、とにかく、慎重なんですね 乗せてもらった後は、草でお礼。長い草が好きということで、根こそぎ抜いてきたヨモギをあげる娘。 ポーくんは噛み切れない根っこの部分だけはちゃんと、口から出していました。 戸隠乗馬倶楽部の営業は10月13日(月祝)まで。 子供1,000円、大人1,500円で乗馬体験をお楽しみいただけます。 今日ご紹介したポーくんの他に、もう1頭(サラブレッド)の牡馬が交代でお相手してくれます。 ぜひお出かけください!

歩きながら伝える戸隠の秋の魅力

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こんにちは。半月近く更新をさぼってしまいました。この間、樹々の紅葉が進み、刈り取られた稲がはぜ掛けされ、秋そばの刈り入れも始まった戸隠です。 先週に引き続き、今週末も大型台風が接近する予報ということ。 先日(10月8日)の皆既月食を見ながら、「やはり今年は自然が我々人間に何かを知らせてくれる年なのだろうか」などと考えました。 改めて、先月末の御嶽山の噴火で犠牲になった方々のご冥福をお祈りするとともに、一刻も早く、行方不明者が発見されるようにと祈るばかりです。 さて、冒頭から少々重い話になりましたが、気分を変えて、今日はラジオ番組のお話です。 北陸新幹線の長野ー金沢間開業に向けた長野県の広報番組「GO! GO!信州」に戸隠をご紹介いただけるということで、僭越ながら私が戸隠観光協会を代表してインタビューを受けました。 ラジオの収録は初めてで、少々緊張しましたが、インタビュアーの辻深雪さんと戸隠神社奥社参道を歩きながら雑談形式でいろいろお話してきました。 久しぶりに歩く奥社参道は色付いた樹々に木漏れ日が当たる感じがとても美しく、落ち葉を踏みしめる音にも秋の深まりを感じました。 辻さんは妙高市出身ながら奥社を訪れるのは初めてということで、随神門や杉並木の景色にとても感動していらっしゃいました。 今や名物と化した吉永小百合さんCMで登場した杉の木のウロにも大興奮! 人前でしゃべるのが不得意な私ですが、精一杯奥社参道の魅力、今月25日から始まる戸隠そば祭りのPRをさせていただきました。 放送は24日(金)だそうです。よろしければ聴いてみてくださいね ................................................................................................................. 長野県はSBCラジオ 「情報わんさか GO!GO!ワイド らじ☆カン」内14:20~およそ8分 富山県はKNBラジオ「でるラジ」内 12:50~ 石川県はMROラジオ「げつきんワイド おいね☆どいね」内 9:50~ ................................................................................................................. おまけ。 慣れないラジオ収録のあとは、少しだけ自分へのご褒美を、ということで、戸隠森林植物園を覗いてきました。 真っ赤に染まる前のグラデーションが素敵なモミジ マユミの実 シオデの実 そして、大好きなカツラの紅葉。 甘い匂いをそのまま懐に入れて持って帰りたい衝動にかられました。 人影はほとんどなく、ひっそりと秋が深まる植物園内は、得も言われぬ色彩の宝庫。 鏡池も素敵ですが、静かに秋を感じたい方に、おすすめします!

茅葺き屋根に学ぶ。

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こんにちは。紅葉前線は戸隠の山々を下り、標高1200メートル(中社周辺)前後での紅葉が見頃になっています。 久しぶりに好天に恵まれた先週末は、多くのお客さまがピークを迎えた鏡池の紅葉を楽しみにいらっしゃいました さて、今回はそんな戸隠で現在進行中、茅葺き屋根の修復・葺き替え工事のレポートです。 ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、平成25年4月より国の歴史まちづくり法に基づく「長野市歴史的風致維持向上計画」において、戸隠中社・宝光社地区が、歴史的風致地区に指定されました。 そして、戸隠の歴史的景観において重要な旧宿坊旅館の茅葺き屋根の整備がこの夏から地区内3ヶ所で行われています。 以前のブログに、宝光社の武井旅館が登場しましたが、今回はその斜向いにある越志旅館の工事の様子を取材させていただきました。 工事前の越志旅館の写真はこちらの記事に。 築250年以上の主屋。約60年ぶりの葺き替えとなる今季は南側(上の写真;左の植木に隠れている部分)で工事が行われています。 私もヘルメットをかぶり、足場を上って工事の様子を見学させていただきました。 茅葺き職人さんは、株式会社小谷屋根の三代目・松澤朋典さん。 11年目ということで、意外にも若く驚きましたが、お祖父さまの代から伝わる技術をしっかりと引き継ぎ、この現場は主におひとりで施工されています。 松澤さんが持っているのが、葺き替える茅の束。長さは約2m、500〜600本の茅が1束になっています。 越志旅館の葺き替え工事は3年計画で行われ、今季の工事では3,600束ほどの茅を使うそうです。 松澤さんいわく、戸隠の茅葺き屋根の特徴として、短い茅を使って継ぎ足し修繕しながら維持してきた歴史があるそうです。 また、茅の葺き替えには大変な労力と費用が必要で、茅場の維持管理を地域で行っていく必要があるのですが、その文化は時代の流れとともに途絶えつつあり、戦後安価に手に入る麦わら等を混入して修繕するようになったということ。 そうなると、茅同士の力が伝わり合わず、傷みやすいそうです。 雨垂れによって茅が濡れ、虫が発生すると、鳥が虫を食べにきてフンを落とし、微生物の分解がおこり、植物が生える...こうなると、屋根はどんどん傷んでしまいます。 実際、今回の修理で古い茅を剥がしていくと、骨組みの柱も傷んでいることがわかり、新しい柱で組み直したということです。 今回使う茅は、従来使われていたものよりだいぶ長く、その分、茅同士が力を伝え合って屋根を支えるため、丈夫で長持ち。 出雲の遷宮と同じで、60年(一代)は必ずもつということです。 「茅葺きは、最高にエコなんです」と松澤さんは言います。 その訳は、60年経っても使える部分は枕材として次の葺き替えに用い、使えなくなった部分は有機肥料として畑に入れ、おいしい有機野菜に生まれ変わる。 そのおいしい野菜を食べて、家族が健康に暮らし、また次世代につながっていくという循環の資材であるということ。 今回剥がした短い茅(上写真の足場の上に並んでいるもの)も、茅を傾斜させる際の枕材として再利用しています。 新たに葺かれた茅は、小谷村から運んできたもの。 小谷村の牧の入地区には、古くから地域の建築資材としての茅を育んできた茅場があり、地域が一帯となって茅場を維持管理する文化が受け継がれてきたのだそうです。その営みが評価され、今年、文化庁の「ふるさと文化財の森」として認定されたということです。 写真:小谷村牧の入地区の茅場(松澤朋典さん提供) 小谷村でも、現在は茅葺きの民家は少なくなり、今回のように、北信地区の文化財級の建物の屋根資材として使われることが多いそうです。 景観を守るために、茅葺き屋根を守るということはすなわち、文化を守るということ。 文化を残したいという地域の人々の強い意思と努力、つながり。戸隠には失われつつある大事なものが小谷村にはありそうです。 茅の厚みはおよそ90cm。 ただ闇雲に茅を積み重ねていくのではなく、最初に建物の形をよく見て分析し、イメージ(設計図)を描くそうです。そして、葺き具合を調整しながら作業を進めます。 茅を手に持ち、みるみるうちに、屋根として葺いていく松澤さん。 その手の早さに、圧倒されました 今月末には茅葺きの工程が終わって足場を外し、鋏を使って仕上げの工程が行われる予定とのこと。 今季の工事が竣工する頃、戸隠に初雪が降るでしょうか。 美しく生まれ変わった屋根を見るのが楽しみです。

戸隠旬ウォークレポート5・鬼女紅葉伝説縁の地を歩く

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こんにちは。寒冷前線の接近とともに、木枯らしのような風が吹き、落ち葉かきが忙しい戸隠です。 さて、今回は10月24日に行われた第5回戸隠旬ウォーク「鬼女紅葉伝説ゆかりの地をめぐる紅葉ウォーク」のレポートです。 快晴に恵まれたこの日は、県内外から20名のお客さまにご参加いただきました。 集合場所の戸隠商工会館前から、マイクロバスに乗って荒倉キャンプ場へ移動。 今回のガイドは、戸隠登山ガイド組合の秦孝之さん。山岳ガイドのほか、レスキュー隊、レストラン小鳥の森のオーナー兼シェフとしてマルチに活躍されています。 バスの中で、秦さんから本日のコースや、鬼女紅葉伝説が伝わる柵(しがらみ)地区(戸隠村と合併以前は柵村)のことなどレクチャーがありました。 伝説には鬼女紅葉が隠れた地が「荒倉山」といわれますが、実際に荒倉山という山はなく「荒倉山塊」であり、主峰は砂鉢山(1,431m)と霧見岳(1,400m)とのこと。初めて聴く話に、皆さん興味深く聴き入っていました。 戸隠に伝わる鬼女紅葉伝説については、以前4回にわたって連載しましたので、ご興味のある方はこちらから。 バスで20分ほど走り、荒倉キャンプ場に到着。このキャンプ場は、長野市への合併前は戸隠村が管理していて、民俗伝習施設の能舞台も整備されました。 しかし、山深い土地にあるため、アクセスが悪く、利用者は大変少なくなっています(今年度から市営ではなくなり、地域の有志が管理)。 この能舞台が賑わうのは年に一度、10月中旬の鬼女紅葉祭り。今年もさまざまな舞台奉納が行われました。 キャンプ場内の色付き始めた紅葉を楽しみながら、ウォーキングの始まりです。 落ち葉が敷き詰められた山道に突如、一茶句碑が。 「鬼の寝た穴よ朝から秋の暮」 文政元年(1818)8月3日、小林一茶が戸隠宝光院で詠んだ句だそうです。 一茶も「鬼が寝た」紅葉の岩屋を訪れたんですね。 しばらく上っていくと、山道に「もみじ」と書かれた赤い鳥居が現れました。紅葉の生活圏だったといわれる地=結界を意識して。 釜背負岩(かましょういわ)と呼ばれる大きな岩。何に見えますか? よく見ると、サルの横顔のよう...正解は、紅葉の配下として働いたおサルさんが炊事のために釜を背負った姿だそうです。 そして、こちらが紅葉の食事のための煮炊きをしたという釜壇岩(かまだんいわ)。 ガイドさんの案内なしには行かれないような、奥まった場所にある大きな岩。縦横1.5mぐらいの空間があり、ときには獣のネグラとなっていることも!? お次は舞台岩。 たしかに、踊るにはもってこいの平らな岩。昔の人はうまく名付けたものです。 さらに上っていくと、小さな鳥居の向こうに「紅葉の化粧水」と名付けられた湧き水が流れていました。 都にいた頃はその美しさがもてはやされた紅葉。追われた山の中でも美に気を使っていたのでしょうか。 以前、秦さんが保育園児の遠足のガイドをした際、「この水で顔を洗うと美人になる」といったら顔を洗う子供がいっぱいいたそうです。 冷たくておいしいお水でした。 せせらぎで少し休憩した後、5分ぐらいの登りが続き、いよいよ紅葉の岩屋が見えてきました。 参加者のうちお二方が、肝試しに岩屋の中へ入って記念撮影をされていました。私は入りませんでしたが、岩屋の中は結構広く、 「寝泊まりできそう」とのこと...クマさんと一緒になるかもしれませんね 岩屋の東側の洞窟には紅葉を祀った祠があり、全国各地の能や謡のグループの方が寄進したと思われる卒塔婆が立っていました。 皆さんで記念にパチリ。 岩屋を過ぎたところで、ちょうどお昼になりました。 お弁当を食べるのに、よい場所は....一旦車道へ出たガイドさんが、案内してくれたのは龍虎トンネルの先。 トンネルを抜けると、素晴らしく色付いた山の景色が現れ、歓声が上がりました。 今日のお弁当はペンションころぼっくすオリジナルのおにぎり弁当。 たくさん歩いた後の、青空の下で食べるお弁当は最高でした! エネルギーをチャージして、再び山道を上ります。 まさに今が旬のカエデの紅葉。目が覚めるような色彩に感動 紅葉の岩屋から5分ぐらい上ると、稜線の上に到達! 鬼女紅葉一派を討伐した平維茂郡が勝ちどきをあげた「安堵が峰」と言われる場所です。 晴れていたので、飯縄山がくっきり見えました。 ここから先は稜線上をトラバースして進みます。 戸隠の豊岡方面の絶景を眺めながら10分ほど歩くと、大きな岩に行き当たりました。 岩の下が「松沢トンネル」と呼ばれる切通しになっていて、その前にある看板を詠むと、松沢語一郎氏が指導し、安政年間から慶応3年の7年間かけて人力によって開けた穴だと書かれています。長さ十六間(約29m)、高さ八尺(2.4m)で馬が通りやすいように真ん中を五寸(15cm)下げて掘ったと書かれていました。 年月が経ち、土砂に埋もれ、今では高さ1mほど。腰をかがめなければ通れませんが、振り返ってみたその岩の大きさに目を見張りました 江戸時代から昭和も戦後まで利用され、峠の難所越えに役立ったと言われます。昔の人のご苦労に頭が下がる思いで通過しました。 稜線を抜け、少しずつ山を下ります。紅葉した樹々が西日を受けて輝き、なんともいえない美しさです。 山道から舗装路に行き当たったところで、時計を見た秦さん。 「まだ時間があるので、少し寄り道して行きましょう」 道路を5分程、東へ向って歩いて行くと..... 目の前に現れた戸隠連峰の絶景に、大歓声! 西岳から戸隠表山、高妻山、遠くは妙高山まで、ここまでくっきりとパノラマが見える機会は滅多にないことです。 「本当はあまり教えたくないんだけどね、なかなか来れる場所じゃないのでしっかりと目に焼き付けてください」と秦さん。 「こんなに素晴らしい景色を見せてくれてありがとうございます!」と、お客さまから拍手もおこりました。 しばし絶景を堪能した後は、来た道を引き返します。 目指すは紅葉橋。 「ここからの下りはおととい降った雨のせいで多少ぬかるんでいるかもしれませんので、ゆっくり行きましょう」 秦さんの予想が的中し、日当りの悪い北斜面は、多少どころか、ぐちょぐちょ続き... 写真を撮る余裕もないほどの足下の悪さでした。 靴がいい感じに泥まみれになった頃、前方から「道路が見えたー」という声。 国道36号線との合流点、紅葉橋に到着しました。 ここで、靴の汚れを落としたりしながら、迎えのマイクロバスを待ちました。 参加者のひとりに感想をきくと「正直、こんなに歩くとは思わなかった」という声がきかれました。 神奈川県から参加した彼女は、鬼女紅葉伝説が好きで、鬼無里の史跡は巡ったことがあったので、今度は戸隠に行きたいと思っていた矢先、戸隠観光協会のHPでこのイベントを知ったということでした。 車を使わなければ周遊が難しい今回のコース、もうひとつの難点は、途中にトイレがないということ。 参加者の皆さまにはご不便もおかけしたかと思いますが、長時間歩き抜いていただき、無事出発地に帰着されたことに感謝の気持ちでいっぱいです。 皆さま、お疲れさまでした! 次回の戸隠旬ウォークはしばらく間をおいて、2015年の3月6日(金)。 スノーシューで冬の戸隠を楽しみます。乞うご期待!

戸隠で出会う感動の瞬間

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こんにちは。立冬を過ぎ、日暮れの早さに、否応なく秋の終わりを感じる戸隠です。 そう、「立冬」といえば神送り....以前のブログでも書きましたが、天照大神様が休息に入るため、太陽が戸隠神社奥社参道をまっすぐに昇るのです。 今年こそは実際に見たい!ということで、立冬(今年は11月7日)前後の天気を伺い、立冬の翌日に満を持して早朝の奥社参道へ向かいました 明け始めた空に気持ちがはやり、6時過ぎには参道入口に到着。が、なかなか太陽さんは上がって来ない.... ひとり杉並木の間を行ったり来たり、登山客の方にじろじろ見られたりしながらその時を待ちました。寒さが身にしみましたが、その間、背後の戸隠山が朝焼けで輝く光景に出会えました(トップ写真) 待つこと約1時間。その数秒前までとは全く違う、奇跡のような光が、随神門の杉並木の間から差し込んで来ました! 待っていてよかった!! 本当に、神々しい、言葉では表現できない、一瞬でした。 私の拙い撮影技術とレンズでは、その感動を伝えられないかもしれませんが、気持ちだけ。 この日は土曜日だったので、早朝とはいえ、参拝客の方が多勢いらっしゃいました。 随神門での撮影を終えて下ってくると、参道入口の鳥居の前でもカメラを手に立ち止まる人々が。 見上げれば、鳥居の中に光が入る瞬間でした。 お天道様のありがたさを改めて感じるとともに、信仰という気持ちひとつでこの参道を設けた先人の叡智に頭が下がりました。 これから冬を迎える戸隠。 再び日光がこの道を通る「神迎え」は雪に包まれた立春(2月4日)の頃です。
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